お茶ができるまで

生産について

肥料設計も様々な条件から考えます。

品質を左右する肥料設計は、前年の気象や管理内容、収穫した茶葉の品質に合わせて立てていきます。
さらに土壌診断をし、土の中の状態を分析しそのデータを加味し、新緑園がお客様に飲んで頂きたいお茶は、どのようなお茶であるかを考えながら、納得いくまで肥料の組み合わせを検討します。
具体的には、春と秋には味、香り、水色(お湯に抽出した葉の色)と、土壌環境の安定を目的とし、有機質配合飼料(米ぬか、魚粕、肉骨粉、動物性残渣、 油粕、堆肥)などを中心に散布します。更に少しでも吸収率を高めるために、散布後は土と肥料の攪拌をします。

4月から7、8月の摘採期はミネラル肥料(微量要素)散布、液肥(糖蜜、木酢、各種エキス)を根元に潅水し、うまみ成分となるアミノ酸の吸収を図ります。 夏期は緩効性肥料で吸収を安定させ、茶樹と秋芽の充実を目指します。
また、近年多肥による土壌汚染、温暖化の影響が言われていますが、石灰窒素(硝酸化抑制)、ゼオライト(保肥力)、緩効性肥料(ロング肥)などの導入により 、土壌安定と減肥に努めています。

茶葉の生育によい宮崎の自然環境と設備。

宮崎県(新富町)は一年中太陽の光に恵まれ、澄んだ空気と清らかな水が流れる自然豊かな環境にあります。
この自然環境の中、秋から冬にかけては気温も十分下がり、夏場にまいた肥料を茶樹がたっぷり吸収し、新芽がそれを蓄えます。
そのおかげで、味の濃い茶葉が収穫できるのです。
また、春先には新芽に対する晩霜の被害が懸念されますが、宮崎県(新富町)は防霜対策のスプリンクラーや防霜ファンの設備も充実しており、その心配もありません。
この恵まれた環境や設備の中、自然豊かな宮崎では安心安全の味の濃い芳醇な香りのする新芽が息吹いてきます。

被せも茶摘みもタイミングを見極めます。

お茶をまろやかな味にし、渋みを減らす目的で、摘む直前まで黒い布を被覆します。
被せる日数は当園で5日~1週間。これより短いと効果が薄いし、長くなると 業界用語で「被せ臭」と言いますが、独特のもったりした臭いがつく場合もあります。 また、茶樹は人間と同じで、色んな環境や条件で疲れが出る場合があります。
そこをしっかり観察し、茶樹に元気がないと感じれば茶摘の回数を減らして負担を軽くしたり、 葉を伸ばして元気を出させたり、摘む前の被覆をやめたりします。
健康な茶樹でないと、美味しい手づくりの茶葉は収穫できない!と思います。

また宮崎のお茶は、基本的には4月下旬、6月、7月、10月と4回収穫します。収穫前は毎日茶園を観察し、しっかりと味と色がのってくる頃、言い換えれば、程良く熟するタイミングを想定して、摘む日を決めます。 ですから天気も心配になります。
「明日が摘み頃」と判断しても、天気予報で雨マークが出てれば、「遅れて摘むよりは今日摘んでおこう!」となります。
ちなみに、老舗の茶園でも今は手摘みはほとんどしません。写真のように機械に乗って摘むのが、宮崎や鹿児島ではごく普通の時代になりました。

摘んだ茶葉は新鮮なまま荒茶工場へ

摘んだ茶葉を、できるだけ短い時間で工場に持ち込み、1次加工し荒茶にします。摘んだ生葉が変質しないように、大事に、少しでも早く荒茶工場に運び込むのが肝心です。
特に暑い夏場は、痛みが早くなるので要注意。葉や茎の摘んだところから傷んでいきます。そしてその摘んだ生葉を、蒸気で蒸して製造が始まります。どんなお茶を作りたいか・・・、あるいは生葉の状態がどうであるか・・等を考慮しながら蒸し度を変えたりします。
その後の工程では、乾燥と揉み込んだりの工程を繰り返しながら、荒茶というお茶の原型が出来上がっていきます。

茶園管理担当者

生産部長:羽澤純吾

気候に恵まれた宮崎県新富町の土壌で育つ自園茶葉の一葉一葉に想いと誇りを強く持ち、一切妥協の無い茶園管理を日々行っております。 そのお茶を飲んで頂いたお客様が心から喜んで頂き、疲れを癒し、笑顔あふれる時間にして頂ければ、作り手として本望です。

◆受賞歴
・平成28年度全国茶品評会三重大会 玉緑茶部門において、
一等一席「農林水産大臣賞」を3年連続で受賞。
また同部門、一等二席においては4年連続の受賞。

製造について

多種多様な荒茶から原料の選択。それは茶匠にしかできない経験と感性の技。

自園生産茶を中心に組み立て、場合によっては県内の茶の市場でも購入します。多種多用な荒茶(原料)から、例えば100グラム1,000円の煎茶の原料を用意する場合、「味の中心となるお茶」、「甘みやコクのあるお茶」、 「お湯に緑がきれいに出るお茶」、「香りが出やすいお茶」などを意識しながら、原料を選んでいきます。

私は茶業に携わる人間として、ここが一番重要なポイントと考えます。
この作業は、長く茶業を経験してれば誰にでも出来るとは限らず、味覚のセンスも大いに重要だと思います。いかに最適品を選択できるか、またその原料の特徴を最大限に生かしたブレンドが出来るかが肝心です。そして、職人気質だけで選ぶと、お客様には理解されないお茶になる場合もあります。いくら美味しくても、実際に飲む方がうまく注げるよう、抽出が程よいお茶も意識します。

結局、いろんな意味でデジタルな時代に、非常にアナログでセンシティブな作業となります。だからこそ、数値化される工業製品と違って、茶匠の選択1つで全ての品質に違いが出ます。

焙煎(火入れ)は、お茶の長所を引き出す最大のポイント。

厳選した原料を焙煎(火入れ)する前に、その温度の高低や焙煎の機械を通す時間の長短を考慮しながら作業します。
もちろんプロですから、作業前には温度等をイメージして焙煎を始めますが、実際にお茶を流しながら、飲んだり香りをみながら確認します。
その中で、「あと10度、温度を上げたらまだ味が出る!」とか、「ちょっと香りは出たけど、まろやかさが無くなったから5度下げようか」と飲みながら判断します。
また、茶種によって2つの火入れ機を使い分けます。

「遠赤外線焙煎機」
茶葉の芯から熱を加え、マイルド感、新茶らしさを残し、口当たりが柔らかい優しい味に仕上げます。 また高温で火入れしても、お茶の色が落ちにくく国産高級茶の上品さが維持出来ます。
「直火式回転ドラム」
お茶本来の力強い豊かな香りが欲しい場合に使用します。 通常、流す時間は8分程度ですが、お茶によっては高めの温度設定をして5分ほどで火入れしたり、逆に低めの温度で10分以上火入れしたりと、茶質に合った仕上げを行います。

製造担当者

製造部長:黒木敏文

一年中変わらず高品質なお茶をお届けするために、そしてお客様のご要望にお応え出来る様に、安心安全で品質管理も徹底しながら、毎日のお茶作りに励んでおります。 どうぞ新緑園ならではの、甘味と香りをお楽しみ下さい。

◆資格
・平成28年全国茶審査技術競技大会で8段取得

保管から販売まで

お客様の元へお届けするまでの保管も肝心です。

焙煎後、合組の済んだお茶は即座にアルミの袋に真空し、冷蔵保管をします。そうしないと、せっかくのお茶も湿気を吸ったり香りが飛んだりして、品質の悪いものになります。
ひと昔前は、大海袋という、紙と薄いビニールでできた茶袋で保管していましたが、 気密性に欠け、1、2ヶ月たつと私たち専門家であれば、やや傷みかけた臭いを感じるようになります。 半年たつと、一般の方でも臭いの違いがわかるくらい変質します。
真空する手間、経費はかかりますが、手作りの美味しいお茶を同じ味で、お客様に提案していくためには当然必要な作業です。

それと、販売用に100g等の小袋に詰める時は、冷蔵庫に保管したお茶は、前日に冷蔵庫から出して、常温に戻しておきます。
そうしないと、せっかく仕上げた美味しいお茶を冷たいまま袋詰めすると、その作業の途中で、湿気を吸って品質が落ちるからです。
そこは老舗のお茶屋として、どうしても譲れないところです。

当社では「こだわり」で仕事はしておりません。

私達は茶業者として当然のことを生産から製造、販売まで各工程を徹底的に100%を目指して、取り組むだけです。
例えばそれを、数字的に考えた場合、各工程を6回として、パーフェクトな作業に対し、95%の内容で進めていったとしたら、「95%×95%・・・・=73%」になります。
つまり、100%の生葉を収穫しても、お客様の口に届く時点で、73%になってしまうのです。

そう考えると、何か新たな技を加えることを意識するより、社員全員で全ての工程で最善を尽くす、徹底する、管理することに注力するだけと考えます。
「基本に忠実」その繰り返しがあれば、奇をてらった「こだわり」は要らないと考えます。

つくり手の想い(動画)

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